18. スティックワーク総集編

今回は今までの「ドラミングアドバイス」の中から、スティックワークのまとめをします。

 初めに「構え」です。(詳しくは、第7回をご参照下さい) まず「写真A」のポーズをとって「完全脱力」をして下さい。レギュラーグリップの際は左腕を90度回します(写真B)。そこで“スティックを持つ”のではなく、“指のすきまにスティックを差し込む”のです(写真C)

構え(写真A) 構え(写真B) 構え(写真C)

 そして全身を指先まで完全脱力のまま“両手首をブラブラさせる感じ”で叩く事を体得できたら、「オーバルモーション・ストローク」にチャレンジです。

 オーバルモーションストロークとは、「フル」「アップ」「ダウン」のストロークを行う際、「意図的に振り上げるラインと振り下ろすラインを分ける」事によって筋肉への負荷を大幅に減らし、「スピードとパワーの両立を達成させる奏法」の事で、フレディ・グルーバーシステム等の「要」にもなっています。

 この奏法には実に多くのラインが存在しますが、今回は「ライトラウンド」というラインのみを紹介します(写真D)

ライトラウンド(写真D)
(その他の主なラインについては、第12回をご参照下さい)

 最後に「フォーム」についてです。人間の重心は運動時において刻々と変化します。その“動的な重心移動”から割り出したものが「動的自然体フォーム」です。今回は「スネアポジション」のみの紹介ですが、参考にしてみて下さい(写真E)

スネアポジション(写真E)
(その他の主なポジションについては、第5回第26回をご参照下さい)

 今回紹介した全ての奏法は、奏法改革を最近達成したデイヴ・ウェックルやバディ・リッチ奏法にも共通する「基本」の部分です。彼らは“いかに筋肉を使うか”ではなく、“いかに筋肉を使わないか”をテーマとした「筋肉を使わない奏法」を習得しているのです。

(写真の彼は、当スクール生の木村優一郎さんです。プロドラマーとしてJazz Saxのマルタ氏とも共演中!)

(1998年9月)